株式会社宇宙防衛軍 篠崎久参謀長官
“「光の国から僕らのために・・・」 会社名が株式会社宇宙防衛軍です。”
「なんじゃこりゃ?」というのが私の最初の印象です。ほとんどのみなさんもそう思われたでしょ。でもそう思われた人は篠崎長官の作戦にまんまとはまっているのです。
宇宙防衛軍という名前、ほとんどの方に「なんじゃこりゃ」と思ってもらって、忘れないでいてもらえるのです。
これが株式会社シノザキなんて感じですと日本中にけっこうありそうで特徴がないのでなかなか覚えにくい。会社名を覚えてもらうためにすごい企業努力が必要なんですが、この名前はいっぱつで覚えてもらえるということで大変にすぐれているわけです。
この社名は篠崎長官の奇襲攻撃だったのです。
野外イベントで光の演出
さて、本題に入りましょう。株式会社宇宙防衛軍は特殊機材によるイベントの企画・運営をしています。特に大型の光モノ、つまり照明関係が得意分野です。
田舎の高速道路を走っているとパチンコ屋さんなんかがサーチライトで空を照らしているのを見たことありますよね。ああいう照明が株式会社宇宙防衛軍の得意分野です。
千代田の靖国神社で行われるみたま祭りで金色に光り輝くおみこしを照らしているのも株式会社宇宙防衛軍の照明です。
まだまだありますよ。三菱地所のテレビCMで「PLAY!Maruouchi」というのがありましたが、あのCMの夜バージョンの照明もそうです。東京青山にエイベックスのつくった日本一大きいクリスマスツリーがありますが、このオープニングでの照明を担当したのも宇宙防衛軍です。つい最近のどでかいイベントといえばサッカーのトヨタカップ。あの名古屋の開会式の照明も篠崎長官の所業なのです。
宇宙防衛軍誕生のきっかけ
なぜ篠崎長官はこんな仕事を始めたのか?広告代理店や製作会社系の人なのか?とお聞きしたところ、全然違いました。篠崎長官は中学を卒業して間もなく家族の仕事の関係でアメリカに渡りました。
アメリカで学校を卒業して就職することになって職を探したところ、ある映画監督の家に住み込んでその映画監督の送り迎えや身の回りのお世話をする召使い(?)のような仕事についたのだそうです。使用人といったほうがいいでしょうか。
40名ぐらいの応募があった難関オーディションだったようですが、なぜか採用されたのだそうです。
この映画監督がジョージ・ロイ・ヒルと言いまして「明日に向かって撃て」とか「スティング」などの監督をやった人です。映画ファンなら誰でも知っているドエライ人なのです。もちろんアカデミー賞ももらってます。ということで家にはポール・ニューマンやロバート・レッドフォード、キャサリン・ロスなんかも来ていたそうですが、当時の篠崎青年は映画スターに全然興味がなかったので後でそんな有名人だったと知っていたのだそうです。
こんな環境でしたので、映画やテレビ関係者との知り合いが多く、日本の知り合いからは映画俳優とのコンタクト、番組撮影、CM撮影などのコーディネートを依頼されることが多くなり、一時はそれを職業としていた時期もあったのだそうです。
しかしこういったコーディネートの仕事は成功すればお金にはなるけれど、失敗すると持ち出しになるリスクの高い仕事でして長く続けられないと思った篠崎長官はアメリカでの生活にも飽きてきたので日本に帰る決意をしたのです。
ジョージ・ロイヒル監督の撮影所への送り迎えをしていた時に撮影所のどデカいサーチライトを見て、篠崎長官の目はキラリと輝いたのです。
自分もこんな機材で人々を感動させるような仕事をしたい!
日本に帰った篠崎長官は早速航空法を調べて、サーチライトを商業用に使えるかどうかを調査し問題がないことを確認し、その足で銀行に飛んで行って借金をしてサーチライトを2台購入。新宿の住友ビルの広場でお披露目をさせてもらってこれから勝負だ!と作戦を練りに練っていたのです。ところが、それから3年間いっさい受注なし。アルバイトしながら食いつないでいたそうです。大変な仕事を始めちゃったのです。
最近でこそ光の演出のすばらしさが理解されてきたのですが、今でも受注は超不安定なことには変わりがありません。デカイ、しかも夜のイベントがないと宇宙防衛軍は参戦できません。ということで常時スタッフを雇うと会社としてはやっていけないので、今でもスタッフは篠崎長官のみ。経営的に言えば固定費を低く抑える腰の低い経営です。
では大きなイベントではどうするかというと、イベントの時にのみ出動してくれる劇団員や舞台の照明係などその筋の人脈があるのです。機材を運ぶトラックなんかも所有すると固定費となるので全部レンタルでやっているそうです。事務所なんかも要りません。携帯電話とメールがあればあとの打ち合わせなんかはどこでもできるのです。こじんまりした仕事の際にはレンタルしたトラックに機材を積み込んで篠崎長官自ら運転して照明機材のオペレーターまでやってしまうのです。究極の低固定費経営です。
ただし、照明機材だけは日本でウチほどのものを持っている会社はありませんと自信を持っておっしゃいます。他ではできないから宇宙防衛軍に頼んでくる。忘れてましたが、早速ホームページをごらん頂きたいのです。これを見れば光の演出の良さが分かります。
こんな光の演出は誰でもできるものではありません。なぜならば、こんな機材をもっているのが日本でも数が少ないからです。照明の世界には武道館や東京ドームの中の照明のような舞台照明を専門としている会社はあるのだそうですが、屋外でやる大きなイベントの照明機材とあるとそのような会社でも持っていないのだそうです。サーチライトやレーザービームはもちろんのこと、ビルの壁面にめちゃめちゃ明るい映像を映し出す巨大幻灯機、畳何畳分もある大型プロジェクターなど。
地域活動への協力も積極的です
確かにきれいだし、ウチのイベントでもやってみたいけど、すごく高いんだろうなあと思っているアナタ。あきらめるのは早い。
篠崎長官は浅草生まれでずっと東京下町育ち(10年間はアメリカにいたが)。ということで現在の住居兼事務所は外神田、所属する町会は以前会社のあった美土代町町会。祭りではみこしを担ぎます。
ということで地域のイベントやお祭りにはとっても理解があるのです。企業が営利目的でやるイベントではしっかりと料金を頂きますが、非営利のイベントやお祭りにはできるだけある予算の範囲内で協力をさせてもらってますよとのこと。ご興味がある方は問い合わせをしてみましょう。看板や設備は一度設置してしまうと、変えるのにすごくお金がかかりますが、照明を使った光の演出ですと費用も安くすむのです。夜に行うイベントの際や街づくりの演出にも是非検討されたらどうでしょうか?
最後に次なる作戦行動をお聞きしました。フランスやイタリアでは古い建物をライトアップし素敵に見せる技法があるそうです。東京には歴史的に価値のある建物がまだまだ残っているので、そういう建物をライトアップして、街ゆく人をびっくりさせたいなあというのが、長官の次なる目標です。
ところでサーチライトって何に使うかご存じですか?あれは戦争で攻めてきた飛行機を発見し迎撃するためのものなのです。つまり軍事用です。昔は戦争の道具として使われてきたサーチライトを現在、平和なイベントに活用しているのが篠崎長官率いる宇宙防衛軍だったのです。
平和の使者篠崎長官に敬礼!!
◇株式会社宇宙防衛軍
http://www.boeigun.com