株式会社地球健康クラブ 代表取締役 有賀博之 社長
地球環境を守る活動は確かに大切だけど、面倒だし、お金にはならないし、まあ法律で決められたことだけ最低限やっておくかというあなた(私を含む)!今日からその考え方を変える必要があるかも知れません。
1)地球環境に良い
2)少し収益につながる
3)しかも楽しい
という地球温暖化防止の活動を真正面からやっている会社があるのです。それが第2回千代田ビジネス大賞で特別賞を受賞された株式会社地球健康クラブです。代表取締役有賀博之(ありがひろゆき)社長にお話をお聞きしました。
シロクマランド(469maランド)
株式会社地球環境クラブの仕事の一つが「シロクマランド」の運営です。このWEBサイトは、いったいどのくらい自分が地球温暖化に加担しているかを、具体的に教えてくれます。個人なら家庭、会社なら事業所といった具合に会員登録して、自身のデータを入力すると、家庭や事業所のCO2排出量が分かるようになっています。しかしそれだけではありません。
・他の参加者平均使用料との差
・自分の削減目標
・目標を達成すると削減されるCO2排出量とコスト削減額
など、各家庭や各事業所が目標に向かって進めるようになっているのです。白クマのキャラクター・ピースケが迎えてくれますので、以下のサイトをご覧になってみてください。
http://www.469ma.jp
それがどんなに大切なことであっても、理論や理屈ばかりでは私たちはなかなかそれに取り組むことができません。地球温暖化の防止という重いテーマを「シロクマランド」というサイトでは分かりやすく説明し、私たちも楽しみながら温暖化防止対策に参加できるようになっています。
早稲田大学の開発したエコライフゲームを使って子供たちに環境の問題を学んでもらおうなんていうのも、取り組みやすさを重視する有賀社長の思いの表れです。
「エコ☆モ運動」
株式会社地球健康クラブの現在の活動の中心は「エコ☆モ運動」です。Environment consideration behavior about motorcars for next generationの略です。
これは車に注目した環境配慮運動で、㈱早稲田環境研究所と早稲田大学環境総合研究センターが主催する「自動車アフターマーケット高度化コンソーシアム」の一環ですが、有賀社長はその仕掛人、プロデューサーをしています。
日本に7900万台、世界には8億5千万台あるといわれている車が環境に与える影響は甚大。そこに注目したのが、「エコ☆モ運動」です。ハイブリッド車や電気自動車に乗り換えましょうという運動ではありません。今自分が乗っている車が与える環境負荷をどうやって低くするかを、足元からやっていきましょうという地道な活動です。
「エコ☆モ運動」は、次の3つの活動から構成されています。
(1)環境整備の実施
オイル交換やタイヤ圧など、燃費向上のために行う車両の環境整備。どんな整備をすればどれだけ燃費が向上するかというデータバンクも整っています。
(2)リサイクル部品の積極活用
アメリカで40%、日本では6%と、活用率が非常に低いリサイクル部品。車の修理時にリサイクル部品をもっと積極的に活用しようという運動です。
(3)エコ安全ドライブの実施
ふんわりスタートなど環境に優しい運転の促進。エコドライブを行うと同時に事故も減少するという統計もあるそうです。
さらにこの「エコ☆モ運動」はその活動の結果を登録してもらい、CO2削減ポイントとしてユーザーに還元する仕組みを備えています。一人一人が活動することによって、少しですが儲かる仕組みも備えているのです。
北海道や大分のコープなどがすでにその会員を対象に活動していく準備を進めているほか、自動車部品関連業界、日本損害保険協会なども巻き込み、マスコミなどでも取り上げられ、本年7月より本格的にスタートします。
サラリーマン作家から社長作家へ
株式会社地球健康クラブを3年前に設立した有賀社長は、26年間損害保険会社に勤め、管理職まで務めた人です。ですから、有賀社長は環境技術の専門家というわけではありませんし、株式会社地球健康クラブでは、地球温暖化防止の技術そのものを開発しているわけではありません。主たる温暖化防止技術や環境に関するデータは、早稲田大学の研究室から誕生した株式会社早稲田環境研究所が開発・所有するもので、それをどのように広く深く活用できるようにするかという役割を担っているのです。
有賀社長は元々サラリーマン時代から保険の仕事以外に特殊な才能を発揮されていました。「西部警察」「裸の大将」などの製作に携わり、バイオハザードのノベルズも執筆するなどサラリーマン作家としても活躍していたのです。またキックボクシングでは、インストラクターとしてビジネスマンを指導するなど、大変に多彩な才能を持っている方なのです。
その有賀社長が、株式会社早稲田環境研究所の社長であり早稲田大学の准教授である小野田先生と出会ったのです。その環境対策への先進性に感動した有賀社長は一大決心をして会社を退社。これにより株式会社地球健康クラブが生まれることになったのです。それまでは独立する気など「1000%ありえませんでした」という有賀社長。それほど小野田先生との出会いのインパクトは大きかったのです。
有賀社長は保険会社にいた際にも、管理職としてシステムづくりや企画づくりに携わり、さらには小説家として文章をつくるというのも、一つ一つのパーツを集めて組み上げていく、いわばものづくりの一種です。優れた材料を組み合わせ、実践的にものごとを作り上げていくのが有賀社長の得意技なのです。
地球環境対策という大きなテーマと出会い、全体の企画、システムづくり、WEBサイト、イベントなど、有賀社長の持つものづくりの才能が、株式会社早稲田環境研究所の環境技術と融合したのです。
地球温暖化防止対策という人類共通のテーマに、我々もどのように参加できるのか?株式会社地球健康クラブからの企画、システム、サービスの提案がとても楽しみです。
◇ 株式会社地球健康クラブ
http://www.chikyukc.co.jp/