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社団法人日本フィランソロピー協会 高橋陽子 理事長

legwork_noimage「人と企業の社会貢献活動支援の老舗です」

 みなさま、フィランソロピーという言葉を聞かれたことはあるでしょうか?ギリシャ語の「フィラン」(愛)と「アンソロポス」(人類)を由来とした言葉でして、もともと「人間愛」を意味し、現在は「社会貢献」と訳されることが多いそうです。
 最近は企業の「社会貢献」が非常に注目されていますが、これほど注目されるはるか以前からフィランソロピーの重要性を説き続け、個人や企業の社会貢献活動の支援をされていたのが、今回おじゃました(社)日本フィランソロピー協会です。春雨のなか大手町の事務所におじゃまして高橋理事長へのインタビューのスタートです。
(財団法人まちみらい千代田では、高橋理事長に、財団の理事に就任していただいています。)

欧米は日本の20倍?

 欧米と日本を比較すると、社会貢献への取り組みに何か違いがありますか?とお聞きしたところ、「量が全く違います。だいたい20倍です。」と高橋理事長。もちろん欧米が日本の20倍という意味です。なぜ20倍かというと、1世帯当たりの寄付の額が欧米では年間約60,000円、日本では約3,000円なんだそうです。寄付額だけでは単純にはかれないと思いますが、それでも日本が遅れているのは確か。「日本では社会の問題解決には行政主導が非常に強かったということや、良いことは隠れてやるという「陰徳の文化」「社会貢献へのねじれた思い込み」みたいなのが影響してるんじゃないかなあ」というのが高橋理事長の意見です。
 しかし、温暖化ガスに代表される地球環境問題と連続する企業の不祥事により、最近は企業の社会貢献への理解が相当進んできたとのことです。しかし現在でも企業は本業だけやっていればいいという考え方も根強く残っており、日本フィランソロピー協会に課された役割はまだまだ大きいのです。

日本フィランソロピー協会の3つのお仕事

 (社)日本フィランソロピー協会のお仕事のまず一つめは、研修です。企業の社会貢献やCSR(企業の社会責任)担当者にむけて毎月定例セミナーを開催し、社会貢献に関する啓蒙や教育を行っています。2008年の4月で227回を数えます。フィランソロピー活動の理論的な面だけでなく、フィランソロピー活動を実践している企業などの担当者による取り組みの事例発表などもあり、大変に人気があるようです。
 次に「月刊フィランソロピー」の発行です。外注せずに自社スタッフの編集で会員の方々に届けています。スタッフだけでのセミナー運営や月刊誌の発行は継続するのが大変な労力だと思いますが、高橋理事長によればセミナーの講師や月刊誌の取材を依頼し、日本全国から情報を集めその現場に取材に行くことにより、現場の本物の情報の収集と幅広い人脈ネットワークをつくることができ、それが他にはない協会の大きな強みになっているとのこと。
 そして社会貢献活動の顕彰事業。これは個人部門と企業分門があり、個人部門をまちかどのフィランソロピスト賞、企業部門を企業フィランソロピー大賞ということで毎年顕彰を行っています。
 2008年のまちかどのフィランソロピスト賞は、カレーハウスCoCo壱番屋の創業者宗次徳次氏です。なぜカレーなのか?なぜ音楽ホールをつくったのか?など受賞の理由を読み感動しました。これからはココイチ(私の周りはみんなこう呼んでいます)のカレーを食べるたびにこの話を思い出しそうです。
どんな話か知りたいでしょう?その方は協会のホームページをご覧下さい。

  http://www.philanthropy.or.jp/

 まちかどのフィランソロピスト賞特別賞は、元サッカー日本代表の北澤豪氏です。サッカーを通じて、カンボジアを初めとした世界の子供たちへの支援活動を行っているのだそうです。さらに青少年部門賞は高知商業高等学校です。商業学校ということでラオス支援を目的とした模擬株式会社を設立し、ラオス製品の仕入・販売を通じた収益金でラオスに6つの学校建設をしている活動が評価されての受賞です。
 企業フィランソロピー大賞は、本業を生かしたものに特化した社会貢献活動を顕彰しています。今年の大賞は、株式会社滋賀銀行です。取引先企業の環境格付けを行い金利優遇措置を行うなど、金融と企業の環境改善活動とを結びつけたことが評価されました。その他大賞以外にも企業市民賞、地域環境賞、社会共生賞、子どもの心育成賞などがあります。
 全部はご紹介できませんが、お金を使わなくても出来ることもあるし企業の社会貢献活動にもさまざまな形があることがよく分かりました。
 自社にとってのフィランソロピー活動を考えるとき、重要なことの一つは“本業を活かした”ということだと高橋理事長はおっしゃいます。そして自社にとっての社会貢献活動は、従業員やお客様と一緒に出来ることを考えてみてはどうかというのがアドバイスです。企業だけが無理するのではなく、共に感じて行動することで、共感が起こり、元気を創ることができるのではないか、とのことです。

フィランソロピー活動は企業の漢方薬です

 高橋理事長によると、フィランソロピーというのは社会貢献活動を通じて社会の問題を解決するということだそうです。ということで企業が行うフィランソロピー活動は社会の役に立つものですが、それ以外にも効果があるというのです。社員の地域貢献活動を積極的に推奨していくと、その会社の社員が活き活きとしてくるのだそうです。しかも、企業で社会貢献活動を推進する場合には、会社のチームワークを良くするという効果もあるのです。直接的には仕事に関連しない清掃活動やボランティア活動を行う中で、日頃の仕事の中では気づかなかった多面的な面に気づき、チームワークが格段に良くなるのです。
 このようにフィランソロピー活動は企業の外部だけでなく、企業の内部にも高い効果があるのです。企業にとって非常に厳しい経営環境が続き、社員の業務の負荷は重くなる一方であり、リストラや成果主義導入などもあって社員の多くが肉体的だけでなく精神的にも疲れてきています。そのよう状況に対してフィランソロピー活動は内側からジワッ~と効く漢方薬みたいなものなんですと高橋理事長。
 フィランソロピー協会は、政府からの補助金などは全くなしで会費等の収入で運営をしています。これから会員をもっと増やして収入基盤を安定させ、さらに自立的な協会の経営を目指していきたいとおっしゃる高橋理事長。

・もっとフィランソロピー活動について知りたい
・自社で出来る社会貢献活動を考えたい
・今自社でやっていることを広めたい

などフィランソロピー活動にご興味のある皆様は是非、日本フィランソロピー協会のホームページを見るかセミナーに参加して、社会貢献活動への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?