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黒田機器株式会社 代表取締役 黒田栄次郎社長

「長尺シャフトに専門特化で千代田ビジネス大賞受legwork_noimage賞!」

  今回おじゃましたのは第1回千代田ビジネス大賞で大賞を受賞した黒田機器株式会社の黒田栄次郎社長です。黒田機器株式会社は17メートルの超精密長尺シャフトの製造ができる国内唯一のメーカーです。まずは今回の千代田ビジネス大賞で評価されたポイントを紹介します。
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1.17メートルの長尺シャフトの「加工」が出来る国内唯一のメーカー
2.160年に及ぶ経営の継続と成長を実現
3. 高難度のシャフト加工に絶えず挑戦し、蓄積している技術力
4. 「不良品は絶対出荷しない」がモットー
5.部品の品質は、日本の産業機器の優秀さを下支えしている
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 雨の降る肌寒い日でしたが、須田町にある黒田ビルある黒田機器を訪問し、黒田社長へのインタビューのスタートです。

17メートルの長尺シャフトの「加工」が出来る国内唯一のメーカー

 まず最初に黒田機器株式会社は「17メートルの長尺シャフトの「加工」が出来る国内唯一のメーカー」であるということ。大型の機械にはたいがい軸があって、その軸などに使われています。船のカム軸、試験機のネジ軸、ポンプ軸など極めて高い精度が要求される軸に使われているのだそうです。かつては新幹線の車軸なども製造していました。
長尺シャフトというのはだいたい3メートル以上で黒田機器株式会社は高い技術力の必要な長尺のものだけを製造しています。最長は17メートル。これだけの長さの長尺シャフトができるのは国内では黒田機器株式会社だけです。産業機械の軸ですのでシャフトにはさまざまな形の加工を施さなければなりません。百分の一ミリメートル、場合によっては千分の一ミリメートルの精度を求められる加工を長尺のシャフトに行っていくのです。長尺シャフトといえば「黒田」といわれる黒田ブランドが業界では確立しています。このブランドをさらに高めて生きたいというのが黒田社長の希望です。

160年に及ぶ経営の継続と成長を実現

  黒田機器株式会社は現在の黒田社長が四代目。創業は嘉永元年1848年で現在で創業161年目です。最初は神田明神下で武具甲冑等の製作を行っておられました。明治維新以降、かつてはシャフトやネジだけでなくプランマーや旋盤なども製造していたそうですが、徐々に長尺シャフトに集中していき現在に至っているのだそうです。
黒田社長の経営ノウハウは経営計画書を通じて幹部や社員の方々に浸透しています。さまざまな改善活動を通じて培われたノウハウや社長が勉強してきたノウハウが経営方針として詰まっています。黒田社長は就任して以来作成しているのだそうです。さらに黒田社長はこの経営計画書の実行チェックが大事だといいます。計画書を作成して、そこに書いてあることを確実に実行しているかをチェックしないとダメだと。まだあります。それは評価。社長・役員が社員全員の評価面接を行なうのだそうです。黒田機器ではP(プラン)→D(ドゥ)→C(チェック)→A(アクション)のサイクルをしっかり回しているのです。

 高難度のシャフト加工に絶えず挑戦し、蓄積している技術力

  日本にはシャフトのメーカーは非常にたくさんあったのですが、世界的な競争の激化でどんどんその数は減少しています。その中でなぜ黒田機器株式会社は生き残り、高い技術力を保持し続けてきたのか?その理由はいったいなんなのかという点を黒田社長にお聞きしました。
黒田社長によるとその理由の一つは、工場を職人任せにしないということ。高い技術を持つ職人は会社にとって非常に重要な戦力ですが、納期の厳守、技術の共有など組織として仕事をするのに不得手な人が多い。極端に言うと1人1人が好き勝手をやってしまう。これを黒田機器では徹底的に排除し、営業がリードして顧客の要望を最大限満足させるようにしてきたのだそうです。中小製造業は工場の職人任せになっていることが多いのです。
 次の違いは大学機械科の新卒を定期的に採用しているということ。中小製造業では採用というと高齢の中途採用が中心で、採用を何年もしていないという会社も多い。ということで会社全体が高齢化していることが多いのです。黒田機器は機会好きの新卒の若者が定期的に入社しますので、工場内に活気があり、システム化、コンピューター化、多能工化にも積極的でこの点も同業他社とは違う点だろうと黒田社長。

 「不良品は絶対出荷しない」がモットー

  不良品を出さないというのは製造メーカーではよく聞きますが、実践できている会社はあまり多くはありません。黒田機器株式会社では検査で発見された不良に関して徹底的に対策会議をおこなうのだそうです。お客様の満足ゆく製品を適正価格で、と考えています。
現在のような不況は黒田機器株式会社の業界でも例外ではありません。得意先からはコストダウンの要求もあるのだそうですが、単に値引きをするのではなく、仕様の見直しなどを行ない、得意先といっしょに考えてコストダウンをしていくというのが黒田機器株式会社の方針なのだそうです。

部品の品質は、日本の産業機器の優秀さを下支えしている

  黒田機器株式会社の得意先は日本を代表するような機械メーカーであり、納品したシャフトを使って作られた機械の50%~60%は海外に輸出されています。日本の産業機器の優秀さは世界ナンバーワンですが、黒田機器株式会社はそれを支えているのです。
 
 今回は長尺シャフトの部分を取り上げましたが、伝道省力部品の販売なども商事部門で取り組み、新しい分野への展開にも着手されています。
黒田機器株式会社は産業機械の部品製造ですので、我々一般の人間には知られていませんが、以上のような優秀な中小企業であるということで、千代田ビジネス大賞受賞をされました。高い技術を保ちながら会社経営の原則に忠実に経営してこられた黒田機器株式会社でした。おめでとうございました。

◇ 千代田ビジネス大賞について 

◇ 黒田機器(株)ホームページ http://www.mmm.ne.jp/kuroda/