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エレベーターを安全・快適に使用するには?《分譲マンションのQ&A:Vol.18》

■エレベーターの種類

 マンションに設置されるエレベーターの種類には、大きく分けてロープ式と油圧式がありますが、一般的にはロープ式が多く採用されています。

 ロープ式では、巻上げ機や制御盤を備えた屋上の機械室から、シャフトと呼ばれる吹き抜けスペースが下に伸び、その中にエレベーターのカゴが収納されて上下に昇降します。近年は、巻上機や制御盤自体がシャフトの中にあって機械室のないエレベータも多くなっています。

 油圧式は、主に低層の建物で使われており、電動ポンプで油圧を制御し、その圧力でカゴを昇降させます。

 

■エレベーターの寿命

 エレベーターの寿命は、使用頻度やメンテナンスの状態などによって変わりますので一概には言えませんが、エレベーターの法定償却耐用年数(税法上)は17年となっています。また、社団法人建築・設備維持保全推進協会(BELCA)のライフサイクルコスト評価指針では、エレベータの機械・設備が物理的に使用可能な年数を25年と定めています。

 

■エレベータの一生

 一般的に多く採用されているロープ式のエレベータを例に見てみましょう。新設して最初の10年は、機械の故障より汚れやキズによる傷みが目立ちます。

 およそ10年を目途にカゴ内部、扉の模様替え等のグレードアップをするとよいでしょう。10年を経過したあたりからは、機械部品にも故障が出始めます。ロープ巻上機の解体修理などが必要になってくるのは大体この時期です。

 新設から20年近くが経過すると、ケーブルも傷み始めますが、適切なメンテナンスを行えば、その後も10年ぐらいは使用できます。

 日頃の使い方、保守・点検の頻度次第で寿命が大きく変わるエレベータですが、多くの場合、設置から30年以上使用できるようです。

 

■エレベーターの安全性

 エレベーターの安全性は建築基準法で決められ、年1回の法定点検が義務づけられています。また、月1~2回の保守点検については日本工業規格の「昇降機検査標準」に基づき行われます。

 エレベーターは比較的故障や事故が少ない機械といわれており、エレベーター自体が原因で事故が起きるのはまれなことですが、法定点検や定期点検はきちんと受けましょう。

まちみらいニュースvol40(2008.7.20)掲載