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大規模修繕工事の実施方法は?《分譲マンションのQ&A:Vol.21》

 マンションに長く住む上で、避けては通れないのがマンションの大規模修繕です。一般的に10年~15年のサイクルで行う大規模修繕は、費用もかかりますので、長期修繕計画に基づき計画的に行わなければなりません。

 

■大規模修繕工事の流れ

 大規模修繕工事の大まかな流れとしては、

  ・マンション管理組合の発意

  ・経年劣化や不具合等の調査(劣化診断)

  ・修繕基本計画の策定

  ・修繕工事の設計

  ・工事費の見積り作成

  ・資金計画

  ・総会決議

  ・大規模修繕工事の実施

という手順で流れていきます。(工事方法や工事箇所により、多少異なります。)

 

 

■大規模修繕工事の実施方法

 実際に大規模修繕工事を行う際の実施方法には大きく分けると、「設計監理方式」と「責任施工方式」の2種類の方法があります。

1)設計監理方式

 管理組合の発意の後、工事費以外に別途費用はかかりますが、管理会社や設計事務所等の一級建築士やマンション管理士等からコンサルタントを選び、不具合等の調査(劣化診断)から工事のチェックまでを委託します。(委託内容は、マンションによって異なります。)施工会社は、コンサルタントの監督の下に工事を進めることになります。
 設計と施工が分離しているため、施工会社の選定や施工内容を適正に行うことができ、工事内容や工事費用の透明性の確保、責任の所在の明確さなど、管理組合にとっては安心して進められる方式です。

2)責任施工方式

 設計監理方式と違い、設計と施工を分離せず、一括して施工業者に依頼する方式です。管理組合の発意の後、信頼のおける施工会社数社に呼びかけ、不具合等の調査(劣化診断)から見積り作成(業者選定)までを依頼し(ほとんどの場合は無償で行われるようです)、そこから1社を選んで工事を請け負わせる方式です。専門的な第三者によるチェックがないため、施工業者の選定が重要となります。

最近では、設計監理方式により、大規模修繕工事を行うマンションが増えているようです。マンションによってどちらの方法が最良の手段であるのかをしっかりと判断し、適切な修繕を行い、マンションを長く快適に暮らせるようにしていきましょう。

まちみらいニュースvol43(2008.10.20)掲載