マンションのコミュニティ③《分譲マンションのQ&A:Vol.25》
2回にわたってマンションのコミュニティについてお話しました。
今回は、マンション生活に欠かすことのできないもう一つのコミュニティ「地域(町会)との交流」についてお話しします。
■マンションと地域(町会)のコミュニティ
マンションも地域の一員ですから、町会と協力し合って生活していかなければなりません。「マンションに住んでいるから町会は関係ない」という考え方や対応は、さまざまな場面で問題となります。
たとえば、マンションを建て替える際や大規模修繕工事を行う際など、地域(町会)との関係が良くないと理解が得られず、工事がスムーズに行えないこともあり得ます。また、大災害が起きた際などは、マンションも地域(町会)と連携し助け合っていく必要がありますが、非常時に突然、よく知らない人に協力を求めても(求められても)、なかなかうまくいかないことが多いのではないでしょうか。
日ごろから、マンションや事務所・店舗も含め地域を構成する全ての人達が、お互いに関心を持ち、コミュニケーションをよくしておけば、いざというときにお互いの協力を容易に得ることができます。
このような地域は、防犯も良好で、災害時にもお互いに助け合える、結果として「住み良いまち」になっているはずです。
■愛着をもって住めるまちにするために
千代田区では、新築のマンションには、居住者の住民登録や町会への加入をお願いしています。住むからには住民登録をし、町会の一員として地域に参加し、良好なコミュニティを形成することが「安全安心で活気と潤いのあるまち」をつくることにつながるからです。
現在、まだ町会に加入していないマンションの管理組合も、ぜひ町会の扉を開いてみてはいかがでしょう。
今やマンションは、多くの人にとって戸建てまでの仮住まいではなく、終の住み家となっています。腰を落ち着けて住む場所ならば、周囲の人たちや「まち」そのものにも愛着をもって生活したいものです。
地域に根付いた快適なマンション生活を送れるように、マンション内はもちろん、マンション同士や地域とのコミュニティを良好にするよう心がけましょう。
まちみらいニュースvol47(2009.02.20)掲載