管理組合が保管すべき図面類にはどんなものがありますか?《マンションあれこれ質問箱vol.4》
Q.管理組合が保管すべき図面類にはどんなものがありますか?
A.保管するのは竣工図。大きく分類すると意匠図、構造図、設備図です。
保管するのは竣工図
設計図、施工図、竣工図という言葉を聞いたことがあると思います。
設計図…建物を建設をする際に作る図面
施工図・・・設計図に基づいて、現場で仕事ができるように細部を
図示した図面(原寸図、工作図、取付図など)
竣工図…施工期間中に変更になった点を盛り込んだ図面
できあがった建物が、設計図通りになっていることはほとんどなく、必ず変更点がでてきます。管理組合が保管するべき図面は、マンション竣工時の状態を表した「竣工図」です。
管理組合の大事な財産
竣工図書にはたくさんの種類があります。人きく分類すると意匠図、構造図、設備図です(表)。
マンション分譲業者は、「マンション管理適正化法 (平成13年8月1日施行)」により、これら竣工図書を管理組合に引き渡すことが義務づけられました。竣工図書がマンションの維持管理に欠かせないからです。大規模修繕をする場合にも、長期修繕計画を作る際にも竣工図が必要になります。
下表は適正化法に定めてある図面類です。さらに、今後の維持管理を考えると、「確認申請副本」「検査済証」もぜひ入手しておきたいものです。
図面を確認し、リストを作っておこう
図面がどこにあって、何が保管されているか確認し、手元にない場合は、管理会社に問い合わせましょう。
適正化法施行以前のマンションも、あきらめずに、分譲業者にあたってください。
竣工図書を保管する際は、リストを作り。管理会社や工事会社、住民への貸出・返却は文書で行うようにしましょう。決して紛失しないように管理してください。
マンション通信ちよだ第5号(2006.3.25)掲載