管理組合が掛ける保険にはどんなものがあるのですか?《マンションあれこれ質問箱vol.6》
Q.管理組合が掛ける保険にはどんなものがあるのですか?
A.マンションの損害保険は、大きくは物保険(火災保険)と賠償責任保険です。
(さらに地震保険もありますが、これは単独で契約はできません。火災保険に付帯して契約する保険です。)
物保険(火災保険)は、火災や外からの飛来物などによる損害に対する備えです。賠償責任保険は、第三者に損害を与えてしまった場合の備えになります。
各社のマンション保険もこの二つが基本であり、そこに傷害保険、機械保険、漏水原因調査費用などが付いているか、特約で付ける形になっています。
物保険(火災保険)… ①
物保険は、不審火でマンションに被害がでた場合や、マンションの外璧やガラス窓に何かがぶつかって破損したような場合に適用になります。
被害の原因となった人がはっきりしている場合は、物保険ではなく賠償責任保険の範疇になります。
賠償責任保険 … ②③
賠償責任保険には、共用郎分が原因で専有部分や第三者に損害を与えた場合に備える②施設賠償責任保険と専有部分(住人も含む)が原因で第三者に損害を与えた場合に備える③個人賠償責任保険があります。
②の例としては共用部分の給水管が破裂、漏水して専有部分が水浸しになったとか、外壁のタイルが落ちて、通行人にけがをさせたなどです。
③は洗濯機のホースはずれに気づかず、水があふれて階下に水漏れしたとか、ベランダに置いてあった物が落ちて、けがをさせた場合などが当てはまります。
掛ける際のポイント
個人賠償責任保険は、管理組合で一括して掛けることができます。漏水などはどこからおこるかわかりませんから、足並みを揃えておくほうが安心です。
また、賠償責任が発生した時に、事故の原因が共用部分か専用部分か不明瞭な場合にも保険が適用になるように、3つの保険①②③は同じ保険会社で掛けることが望ましいでしょう。
そして保険を忘れずに利用することです。水漏れや破損など何らかの事故がおこった場合には、写真をとり、日時・状況などをメモして、すぐに保険の代理店に連絡しましょう。
保険が適用になるかどうか不明の場合でも、必ず問い合わせてみることです。
マンション通信ちよだ第7号(2006.11.25)掲載