地上デジタル放送への対応について教えてください。《マンションあれこれ質問箱vol.8》
Q.地上デジタル放送への対応について教えてください。
A.2011年7月に、地上アナログ放送は終了します。まず、テレビ共聴設備の状況を把握しましょう。
テレビ共聴設備とは?
一般的にマンションでは、共聴アンテナで電波を受け、ブースター(増幅器)、分配器などを経て同軸ケーブルで各住戸のテレビ端子に情報を届けています。CATVを導入している場合は、アンテナは不要です。
地上デジタル放送を見るには?
現在VHFのアンテナで受信しているマンションは、新しくUHFアンテナが必要になります。UHFアンテナが設置してあれば、そのまま地上デジタル放送を受信できる場合があります(アンテナ方向の調整や増幅器などの設備の改修が必要になることはあります)。
CATVを導入しているマンションであれば、ほとんどの場合、現在の設備のままで地上デジタル放送の受信が可能です。ただし、ケーブルテレビ会社の多くが採用している「パススルー」という方式の場合は、対応の新型テレビやチューナーがあれば地上デジタルを受信できます。が、「トランスモジュレーション」方式の場合は、個別契約などが必要になります。不明であればケーブルテレビ会社に確認しましょう。
BSデジタル・CSデジタル放送を見るには?
BS ・ 110度CSデジタルは、衛星放送です。 UHFとは別のBS・110度CSデジタルに対応した共同アンテナが必要になります(ブースターなど各機器の交換あるいは改修が必要になる場合もあります)。ベランダの個別アンテナでは、南または西方向を向いていない住戸は受信できません。
CATVを導入しているマンションであれば、BS・CSデジタル放送を受信できますが、視聴する場合には、各戸、個別契約(有料)が必要になります。
まず、現状把握を
改修方法や費用は、管理組合の要望(地上デジタル放送への対応のみとするか、BS・CSデジタル放送も受信できるようにするか、CATVを導入するか)と、設備の状態(デジタル放送に対応した各機器、同軸ケ-ブル、テレビ端子の交換等が必要か)によって違ってきます
テレビ共聴設備の現況を調べ、住民の要望をまとめ、エ事方法を決定し、工事が完了するまでは、半年~1年という期間がかかることもあります。地上アナログ放送終了まであと4年足らずです。(掲載日時点)
管理組合は、まず現況を調べ、どんな選択肢があるのか、その費用対効果は?など、検討にはいりましょう。
◇総務省「地上デジタルテレビ放送のご案内」
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/dtv/index.html
※内容は掲載日時点での情報です。
マンション通信ちよだ第7号(2007.03.25)掲載