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既存不適格とはなんですか?《マンションあれこれ質問箱vol.10》

Q.既存不適格とはなんですか?
うちのマンションは既存不適格なので、建替えると今より小さい建物になってしまうと聞きました。既存不適格とはどういうことですか?なぜ、同じ大きさにできないのですか?

A.用途変更で容積率の変更があると同じ大きさの建物が建てられないことがあります。

既存不適格とは?

 既存不適格とは、建築当時は法規に合致していたものの、その後の法改正により、現在の法規の基準を満たさないことをいいます。例えば、1981年の新耐震基準以前に建てられたマンションも、現在の耐震基準に満たない可能性が高く、既存不適格ということになります。
 もちろん、既存不適格だとしても、現存する限りは(改修工事をする場合でも)新しい法規による規制を受けません。しかし、建替えるとなると話は別になります。

用途変更による容積率の減少

 ご質問のケースは、都市計画法による用途地域が変更になったことで、容積率※が大幅に減ったものと考えられます。
 例えば、建設当時は「準工業地域」で容積率400%が認められていても、その後、住宅地域の中の「第1種住宅地域」に用途変更になり、容積率が200%となる場合があります。
 容積率400%であれば、1,000㎡の敷地に4,000㎡の延べ床面積の建物が建ちますが、200%になれば、その半分の2,000 ㎡の面積の建物しか建てられないということです。住戸を同じ広さとした場合、戸数が半分になるということです。
 しかもこれは、敷地前の道路幅が12m以上ある場合という条件付きであり、道路幅が狭い場合は、さらに容積率は低くなります。

詳しくは専門家による計算が必要

 しかし、実際の容積率の計算は、決して単純ではありません。斜線制限や日影制限と呼ばれる高さ制限もありますし、敷地内に二つ以上の用途地域が混在している場合もあります。
 現在のマンションと比べてどれだけの大きさのマンションが建てられるのかを正確に知るには、専門家に調査・計算を依頼しないと難しいでしょう。
 ご自分のマンションの現在の用途地域については、千代田区 まちづくり推進部 都市計画課へお問い合わせください。

※ 容積率 敷地に対して延べ床面積の限度を示すもの
  (延べ床面積÷敷地面積×100%)

 

マンション通信ちよだ第11号(2008.03.25)掲載