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大規模修繕を成功させるポイントは?《マンションあれこれ質問箱vol.11》

 

Q1.大規模修繕を成功させるポイントは?

 「早めの資金計画」です。
 資金不足では、思うように修繕ができません。長期修繕計画を作って、試算し、必要があればなるべく早い段階で積立金の増額をしましょう(同時に管理費会計に無駄な出費はないかというチェックも重要です)。また、積立金の増額となると、区分所有者の理解と協力が必要です。そのためには広報活動が大切になります。

Q2.具体的には何から始めれば?

 工事に必要な書類を揃えてください(竣工図、過去の修繕の記録、長期修繕計画など)。自分たちもできるだけ工事履歴を把握しましょう。次に、どのような方法で工事を進めるかを決めます(Q4)。第3者の専門家(建築士やマンション管理士等)に依頼する場合には、その選定に入ります。

Q3.修繕委員会は作ったほうがいいですか?

 大規模修繕は、計画を始めてから工事が終わるまで数年がかりになりますので、通常、理事の任期をまたがってしまいます。継続して担当するメンバーがいるのは心強いです。また、修繕以外の仕事もこなす理事会の負担を減らし、一人でも多くの住民に参加してもらう機会にもなります。注意したいのは、あくまでも理事会をサポートする機関として位置づけることです。設置の際は、総会承認を受け、運営に関する細則も作成してください。修繕委員会と理事会のパイプ役として、1人でも2人でも理事が修繕委員会に加わるとスムーズに進むでしょう。

Q4.大規模修繕を実施するにはどんな方法がありますか?

 ①設計監理方式と②責任施工方式があります。
 ①は建物診断をした専門家が改修設計をし、工事が行われているかを第3者の専門家が監督する方法です。第3者の専門家のチェックにより、工事の質が保たれるほか、共通仕様書をもとに競争見積をして施工会社を選ぶため、工事費用の低減も期待できます。委託先は、一般的には設計事務所が考えられますが、施工会社とは利害関係が無く、公正に管理組合を支援し、工事の進捗状況をチェックできることが大前提です。
 ②は、施工会社に「改修計画から施工」までの工事全般を一括して契約する方法です。
 管理組合の立場に立った公正、適切な対応を行ってくれることへの強い信頼が必要となります。

 

マンション通信ちよだ第12号(2008.07.28)掲載