秋葉原に残る昭和 20 年代の建造物を改修し、千代田区のブランドである「猫」をテーマにした コミュニティカフェをひらく。子供からシニアまでが楽しめる集いの場。
地域のまちづくりに貢献する点
歴史ある建造物を残す 旧旅館【東館】は、戦後の昭和20年代に建てられた50坪ほどの木造モルタル2階建ての建物 です。上野駅に到着する商売人や観光客を対象に旅館を営業していましたが、20数年前に廃業。 そのまま建て替えもリフォームも行われることなく、経営者(故人)の娘さんが現在も元旅館の 建物に居住しています。時代の変遷のなかで、秋葉原は「アキバ」となり、今や世界各国からも 大勢の人びとが訪れる一大観光地なっていますが、中央通りから細い道を横に入った立地に静か な佇まいを見せる旧旅館【東館】は、昭和の風情を今に伝える歴史的な建造物です。ぜひ一部でも再生させ、見学するだけの施設ではなく、多くの人が集いの場として利用できる魅力的な場と したいと思います。
■地域の特性・千代田区と猫 近年、「猫ブーム」「ネコノミクス」等と言われ、猫のテレビ番組、出版物、イベント、ネットで の猫の画像や動画が人気を呼んでいますが、そもそも猫は日本人にとってきわめて重要な動物で す。歴史を振り返れば、農村部ではネズミから米を守ってくれる動物として家の中のもっとも居 心地のよい場所に猫用の寝床「猫ちぐら」が置かれ大事にされていました。招き猫、猫騒動、猫 塚等、猫の民俗学や文化史等の研究もあります。 猫は一時のブームではありません。漫画やアニメやゲームがかつては一部のマニアのものとされ ていたのが現在では日本のサブカルチャーとして海外へも発信されているように、猫は今や日本 の文化のひとつといえる存在となっています。 全国にさきがけて猫の「殺処分ゼロ」を実現し、7年目となる千代田区。猫をテーマに観て、楽 しみ、体験する、そして情報の受発信ができる場所があれば、子どもからお年寄りまで、地域の 人びとが集えることでしょう。国内外から訪れる人たちも見込まれ、地域の活性化につながるこ とは間違いありません。
※猫カフェではないため、生きた猫はいません。
活動内容
■コミュニティスペースで猫をテーマにした各種イベントを実施
・子供を対象とした、お話会(猫絵本の読み聞かせ)やワークショップ
→親子で楽しむスペース、区内のお話会のボランティア団体との連携へ
・シニアがふらりと集う
→懐かしい昭和の民家で、楽しい時間を過ごしていただく
・猫に関するセミナーの開催
→全国の猫問題の改善に向けての普及啓発の場として
・猫に関するアートの展示、音楽、落語等、定期的な開催でコミュニティの育成へ
(区内のボランティア団体やサークルに場の提供)
■千代田区内の歴史的建造物の保存