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令和元年度 第12回千代田ビジネス大賞 表彰式開催報告

産業まちづくり事業

令和元年度 第12回千代田ビジネス大賞 表彰式開催報告

令和2年2月6日(木)、ちよだプラットフォームスクウェアにて、第12回千代田ビジネス大賞の表彰式が開催されました。
31社の企業から応募があり、厳正な審査により、大賞1社、千代田区長賞1社、東京商工会議所千代田支部会長賞1社、東京中小企業家同友会千代田支部長賞1社、優秀賞2社、特別賞4社が表彰され、賞状と記念品が贈られました。

受賞企業は下記のとおりです。

大 賞(1社) ぜんち共済株式会社
千代田区長賞(1社) 株式会社ドゥファイン
東京商工会議所千代田支部会長賞
(1社)
エム・シー通商株式会社
東京中小企業家同友会千代田支部長賞
(1社)
プライマリー・アシスト株式会社
優秀賞(2社) 株式会社エム・マーケティング
株式会社Special Medico
特別賞(4社) 株式会社IDマネジメント
株式会社エン・デザイン
株式会社シーシー・ネットワーク
株式会社平凡社地図出版

受賞企業評価ポイント

【大賞】

ぜんち共済株式会社 HP(https://z-kyosai.com/

評価ポイント

  1. 「全国知的障害者共済会」を発足し知的障がい者への福利厚生を提供していたが、2006年4月の保険業法改正により、保険会社への移行か解散を迫られ、当社を設立するに至った。当初、前例がないことにより金融庁から許可がおりず、一年間通い詰め障壁を取り除き、苦労を重ね事業を開始した。日本初となる障がい者向けの保険は市場に大きなインパクトを与えた。
  2. ぜんち共済が作り上げた障がい者向け少額短期保険は、「病気やケガのリスクが高い」・「付き添いの負担が大きい」・「障害によって保険加入ができない」という常識を覆し、障がい者とその家族に大きな光明を与えた。
  3. 保険業界に身を置き、保険に入りたくても入れない人達の様々な苦労を目の当たりにし、日本では、障がい者が就労しづらく、住む場所に苦労し、普通に暮らすらすことが難しい中、共に助け、共に生きる共生の世の中、障がい者が普通に暮らせる社会を実現するため、保険を通じて障がい者とその家族の不安を安心に変える手助けを実践している。

【千代田区長賞】

株式会社ドゥファイン HP(https://www.dofine.co.jp/company

評価ポイント

  1. 女性が活躍できる女性の仕事という思いが、「電話を通し、新たな価値を創造し、社会に貢献する、社員は財産であり、社員に対して機会と場を提供し、成長を支援する」という経営理念となり30年にわたり、電話関連業務を継続し成長を続けている。
  2. テレマーケティング、コールセンターの運営のほか、電話応対業務で蓄積した30年のノウハウを活かし、新たに「電話応対力診断」「業務改善サービス」を立ち上げ、市場変化に対応した事業領域の拡大に取り組んでいる。
  3. 国内でも特に雇用機会が少ない、秋田県にコールセンターを設置し、地元女性の活躍の場として、大手企業、地方銀行のコールセンター業務を請け負い雇用創出に寄与している。創業者は、電話応対コンテストの審査員を務めるほか、電話応対の本を出版するなど電話関連ビジネスのパイオニアとして地位を確立している。

【東京商工会議所千代田支部会長賞】

エム・シー通商株式会社 HP(https://www.recycletoner.co.jp/

評価ポイント

  1. 「リサイクルで未来を創造する」ことをビジョンに掲げ、環境変化に応じて創業当初から全く異なる分野で成長するなど、常に変革を意識し事業を拡大させている。また、企業理念と経営目的にも明示されている従業員と家族に愛される会社を目指し、従業員教育に力を入れている。
  2. 品質・環境・統合方針が明示されており、統合マネジメントに基づき新製品・サービスの開発を行い、並行して耐久試験・トナー品質試験・調達部品の実証実験等を行い、日々技術開発に取組んでいる。
  3. 委託工場を含む全国4か所で生産と使用済みトナーの回収を行い、モノの移動距離を短くすることでCO2を削減し、品質・環境・統合方針を実践する仕組みを有し、リサイクルと環境を融合し、ビジョンである「リサイクルで未来を創造する」ことを実践している。

【東京中小企業家同友会千代田支部長賞】

プライマリー・アシスト株式会社 HP(https://primary-assist.co.jp/

評価ポイント

  1. 「心と身体のトータルケアを目指して」を企業理念とし、企業の健康経営をワンストップでサポートするコンサルティングを行っている。サービスは、産業医療に特化した総合人材サービス、健康イベントの開催、メンタルヘルス支援など多様で、健康経営に関するサービスをトータルで提供している。
  2. 健康経営ニーズをいち早く捉え、自社の理念を明確に定義し他社との差別化を図り、産業医・保健師の人材派遣サービスにとどまらず、トータルで提供している。また、医学博士が開発した国内初の予防医療セルフチェックシステム「ドクターセルフチェック」は他社に先行する革新的なものである。
  3. 健康増進の取り組みは社会保障費抑制という日本の課題解決につながる社会貢献性の高い事業である。健康経営という成長余地の大きい新市場をターゲットにしており、今後に期待が持てる。また、新入社員研修が12月までと長期間におよび、特に人材教育には力を入れている。

【優秀賞】

株式会社エム・マーケティング HP(https://mmark.co.jp/

評価ポイント

  1. 従来の企業理念「良い人が勝つ社会を創る」を基に「ナレッジマーケティング」と表現した社会教育事業を急成長させた。この事業は、特定分野に深い知見と優秀なコンテンツを持つ「教えたい側」を厳選し、「まなびたい側」にWebインバウンド・マーケティングでアプローチして講座を提供するもので、このビジネスモデルは、日本初となり市場を創出した。
  2. 受講者は企業経営者やエグゼクティブ層で、月1回半年間の講座で100万円以上という高単価で提供している。講師発掘と動画マーケティングに特徴があり、講師発掘は、面談とコンテンツ審査を徹底的に行い、コンテンツの質を担保している。審査に通るコンテンツは20件に1件程度である。
  3. 募集はマーケティング動画を作成し、潜在顧客へWebインバウンド・マーケティングを実施し、マーケティング動画に興味を持った受講希望者に説明会を実施した上で、正式な申込とするなど、きめ細かな対応を行っている。

【優秀賞】

株式会社Special Medico HP(https://www.spmedico.com/

評価ポイント

  1. 予防医療の重要性に着目し、健康診断、産業医の充実に取り組んでいる。健康診断・産業医派遣は、現場での勤務経験のある医師の意見をもとに、現場視点と受診者視点で改善コンサルを行い、単なる医師の紹介・派遣だけのサービスではなく受診率向上にむけた取り組みを行っている。
  2. 医療・人材分野において開発した11のシステムは、全て特許を取得し、このしくみを活用しながら、サービスの提供を行っており、開発したシステムは、障害者支援など公共性の高い分野での活用が期待されている。
  3. 医師登録者数は1,000人を超え、年間の健康診断派遣紹介数は2万件に達した。GPSと連動させ特許を取得した「街蛍」を健診医療機関向け緊急連絡サービスとして導入した結果、導入前の246件から1件に激減することに成功し、業務の効率化に寄与し大きな成果をあげている。

【特別賞】

株式会社IDマネジメント HP(https://www.id-manage.com/

評価ポイント

  1. 3年連続のエントリーとなった今回、2年連続の営業黒字、増収増益を達成し、着実な成長を遂げている。ネットワークとの融合によるセキュリティシステムが主力製品で大企業からの受注が増え、当期は前期の1.5倍の売上を確保する状況となり成長が著しい。
  2. 外国製キーボックスの国内専売権を取得し、国内製品では対応できない大量の鍵を管理することで差別化を図っている。物理セキュリティの販売に特化し、システムセキュリティや施工サービスは外注化することでリスクを分散している。また、セキュリティシステム会社とのアライアンスにより外部との連携による新たなサービス開発も行っている。
  3. 大型案件の受注が増え、既に大手鉄道会社への導入、大手回転寿司チェーン全店の鍵の管理、今年度は大手通信会社との連携も控えており、今後も更なる成長が期待される。

【特別賞】

株式会社エン・デザイン HP(https://en-design.co.jp/

評価ポイント

  1. コンポーネント型Webサイト制作パッケージという顧客の目的・用途に合わせて簡単にWebサイトが作ることのできるサービスを提供している。特に、人材採用業務の改善ツールとして拡張した商品で企業の採用業務をトータルで支援している。
  2. これまでのデザイン・広告制作という領域から大きな転換を試み、強みであるマーケティングノウハウを人材採用の領域に適用し、独自サービスを開発している。また、多様な人材やシステム開発会社をグループに持つことで強みを生かした商品作りを行い、産学連携による商品・サービス開発にも意欲を見せている。
  3. Web制作において、人材採用業務に特化し利用しやすい形に整え提供するアプローチは一定の革新性があり、今後、日本で起きると予想される労働力不足という課題に対し、海外人材の採用などの面で社会貢献性が期待できる。

【特別賞】

株式会社シーシー・ネットワーク HP(https://ccn-g.co.jp/

評価ポイント

  1. 「ITの普及・浸透を通じ社会に貢献することを目的とする」事業目的を掲げ、「知的創造と高いIT技術の追求」を社是とし、ERP(統合基幹情報システム)の導入支援などITコンサルティング等のサービスを提供している。新規サービスとして、保育園の保育士の見守りを支援する「みまも。」を提供している。
  2. 新サービス「みまも。」は保育園と連携し、2年以上かけて開発し、製品の企画やアイデアは現場の保育士の声を取り入れ、革新性のある製品となっている。外部との業務委託を積極的に行い、他社との共同研究・開発や、専門学校とも交流するなど、産学官連携を積極的に行っている。
  3. 離職率「0」を維持し、若手の集まりや合宿などを通じ帰属意識を高め、離職率を上げない工夫をしている。また、育児休暇等を取得後の女性社員の復職率が100%など、女性が働きやすい職場環境を整えている。

【特別賞】

株式会社平凡社地図出版 HP(https://www.hcpc.co.jp/

評価ポイント

  1. 各種地図帳や電子地図製作など多種多様な地図を制作している。これらは、独自開発した地図データベースを基に制作しており、他にも世界の国旗データベースを持ち平凡社の他、大手出版会社、新聞社、資格取得・生涯学習関連等に幅広く提供している。
  2. 大手地図製作会社、グーグル等と競合しない分野、他社や空間情報処理会社には作成できない地理学専門スタッフがつくる知識集約的データベースとGIS(空間情報システム)データを構築し、広域位置的把握を必要とする社会科教育で利用しやすい地図で競争優位をはかっている。
  3. 20年前から地図製作プロセスのデジタル化に取り組み、地図データをデジタル管理することで、常に最新の地図情報を提供している。2022年から高等学校で地理総合が必修科目となるが、地図の読み方を教えられる教員が少なく、今後、読み方を教えるビジネスも視野に入れている。