AEDの設置について
1 AEDとは
AED(自動体外式除細動器)は、心停止状態に陥った人に対して(必要に応じて)電気ショックを与えることにより救命するもので、日本では、2004年7月から医療従事者以外の使用が認可され、交通機関、公共施設、百貨店や飲食店を含む商業施設、学校、ホテル、工場などへの設置が進んできました。
2 AEDの効果
心停止傷病者にAED を用いた応急手当をすることで、生存率は7倍、社会復帰率は13倍になるとも言われ、いかに早く手当てするかが命と社会復帰を左右します。救急車の現場到着所要時間は全国平均で9.4分(総務省消防庁「令和4年版救急・救助の現況」)であり、救急車の到着を待っていては、手遅れになってしまうことも考えられるのです。
3 まちみらい千代田の支援制度
設置費用の問題はあるものの、近年徐々に、マンション共用部分へのAED 設置例が増えています。まちみらい千代田では積極的にAED 設置を推進し、区内の分譲マンションへの貸与(無償)による普及が進んでいます。実際に、まちみらい千代田から貸与されたAED を活用して救命処置が行われたケースもあり、この制度は、安全・安心な居住を実現するものといえます。
4 AED設置と費用対効果の考え方
AED は利用事例が少なく、費用対効果が低いという考え方もありますが、修繕や保守点検とは異なり、これは命に直接関わる問題です。費用対効果で論ずるのではなく、マンションでの安全・安心な居住や、地域貢献の観点から検討されてはいかがでしょうか。