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マンションよ・も・や・ま・話 【第8回】「マンション防災の心得」

マンションよ・も・や・ま・話
【第8
回】「マンション防災の心得」
マンション管理士 鈴木 信一

 東日本大震災から早4年が経ち、今も余震があり、口永良部島では噴火が、小笠原沖では地震が発生しましたが、日頃マンションでは防災に関してどの様に取り組んでいるでしょうか。

 我が国では関東大震災のあった9月1日を防災の日と定め、国を挙げて防災訓練を行っています。しかし、定期的に防災訓練を実施しているマンションはまだ少ないのが現状です。

 先日、都市近郊で地域の防災訓練に参加する機会がありました。その地域では、中学校を避難場所として、備蓄倉庫・給水用のタンク・緊急貯水槽が設置されていました。しかし、備蓄倉庫は備蓄品が埃まみれになっている、給水用のタンクは鍵の所在が分からず必要な時に使えない、給水ポンプはあるものの、災害時に作動するか疑わしい、など惨憺たるものでした。避難所を管理する自治体によって管理体制には差がありますが、ますます「公助」に頼らず「自助」で災害を乗り切らなければならないと痛感しました。

 マンションによっては、備蓄スペースも倉庫もなく、住民も高齢化が進み、居住者全体の中で災害時要援護者が多くなってきている所もあります。また、防災計画を策定しており、年1回防災訓練を実施するとうたっていても、有名無実化しているマンションもあるのではないでしょうか。

 災害時の対応は、自助:協助:公助が7:2:1の割合と言われていますが、実際には「自助」をより前面に行動することが得策です。特に飲料水、非常食、携帯トイレは、最優先備蓄品として各家庭で3日分用意しておく必要があります。

 先日テレビで「アーミッシュ」という存在を知りました。アメリカのペンシルベニア州などに居住する彼らは、現代の技術による機器を生活に導入することを拒み、近代以前と同様の生活様式を基本に、農耕や牧畜を行い自給自足の生活を営んでいます。大家族主義であり、ひとつのコミュニティは深く互助的な関係で結ばれています。新しい家を建てるときには親戚・隣近所が集まって取り組むなど、昔の日本にあった助け合いを今なお続けているのです。それを知り、現代生活の中で個人主義の名の下、自分のことしか考えないことの弊害を強く感じました。

 「アーミッシュ」のように、とまでは言いませんが、少なくとも、マンション生活において災害時には、管理組合員全員で「協助」の行動を積極的に行えるよう日頃から心がけたいものです。

次回は、【第9回】「誰の世話にもならない?」です。