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〈マンションすまい・る債〉の募集開始が近づいてきました。 管理組合で修繕積立金の運用方法を検討してみてはいかがでしょうか。

マンション管理士 飯田太郎 氏

〈マンションすまい・る債〉の募集開始が近づいてきました。
管理組合で修繕積立金の運用方法を検討してみてはいかがでしょうか。

 独立行政法人住宅金融支援機構が、管理組合の修繕積立金の運用のために発行する「マンションすまい・る債」の募集開始時期が近づいてきました。まだ正式な募集発表はありませんが、機構では今年の募集期間を4月中旬から10月中旬予定としています。 
 修繕工事費の値上がり等もあり、修繕積立金の有利な運用について、管理組合の関心が高くなっています。2月5日付の日本経済新聞(夕刊)は、一面のトップで「マンション管理組合、資産運用に活路」という記事を掲載。「マンションの管
理組合が資産運用に本腰を入れている。住宅金融支援機構が扱う組合向け債券の購入申し込み数は2023年度に過去最多となった。(中略)修繕工事費や管理委託料の上昇に対し、運用収益で住民の負担増を抑えたい考えだ」と書いています。満期時(10年後)の金利も、令和2(2020)年度は0.1%を下回りましたが、最近の金利上昇の影響で令和5(2023)年度は0.475%に上昇したといいます。
 1990年代のバブル崩壊時に大規模な金融機関が破綻し金融危機が生じたことから、預金保険で保護される1,000万円以下の普通預金等で修繕積立金を運用している管理組合もあります。築年数が経過すると預金口座が増えて管理も面倒になります。「マンションすまい・る債」に集約すれば、管理が楽になるだけでなく運用益も得られ、有利な条件で住宅金融支援機構の融資も受けられます。
 修繕工事費等の値上がりは今後も続きそうですが、修繕積立金の運用は管理組合の大切な財産に関わる問題ですから、良く考えなければなりません。千代田区のマンションの中には、多額の修繕積立金を普通預金等で運用している管理組合もあるようです。これまでの運用方法を続けるのか? あるいは現在積み立てている普通預金を解約して、「マンションすまい・る債」を購入するのか等について、管理組合で十分に話し合いたいものです。
 4月~6月は多くの管理組合で通常総会が開催される時期です。修繕積立金の運用方法について区分所有者が話し合い、方針を決める良い機会です。住宅金融支援機構の下記のホームページ等から資料を入手して、現在の運用方法と比較検討をし、組合員の多くが納得する方法を選択してください。

https://www.jhf.go.jp/lp/02/smile/kumiai/index.html?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=smile_23_general_anshin

マンションサポートちよだmini第162号掲載(2024.2月発行)
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