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マンション管理 最近の動向
お役立ちコラム

準管理委託契約の改定《マンション管理 最近の動向vol.1》

マンション管理士 飯田太郎 氏

長期修繕計画案の作成業務は、管理委託契約とは別の契約で依頼

標準管理委託契約の改定

期修繕計画はマンションの居住性と資産価値を守る基本となるもので、会社でいえば経営計画にあたります。ところが多くの管理組合では長期修繕計画を大規模修繕の実施時期の目安に使う程度で、内容の細かな検討まではしていません。管理会社が計画案を作成するときも、事務管理の一部として「サービス」業務のような扱いをしているのが普通です。管理組合と管理会社の双方が、長期修繕計画をそれほど重視していないのが現在の姿です。
 こうしたことでは良好な資産維持は難しいと考えたからでしょう、国土交通省は(2009年)10月に「マンション標準管理委託契約書」を改定し、長期修繕計画案作成業務を管理委託契約とは別の契約とすることが望ましいとしました。内容も昨年(2008年)発表した「長期修繕計画ガイドライン」に沿ったものにすることを求めています。独立した契約となれば費用も当然かかりますが、管理組合の事業の基本となるものだけに、十分な知識と能力を備えた専門家の関与を求めて、本当に役に立つ長期修繕計画を作成するようにしたいものです。

百万石の城下町がマンションコミュニティづくりを積極支援

金沢市の集合住宅コミュニティ条例

 マンション住人と町内会などの地域のコミュニティ組織との関係はむずかしいものです。
 マンションの建設時に反対運動がおきたところでは、紛争の後遺症が残ることもありマンション住民が地域に溶け込みにくいこともあるようです。それほど深刻な問題はなくても、地域の行事に参加するマンション住民が少ないのが一般的な傾向です。
 金沢市も例外ではありません。加賀百万石の城下町としての歴史と伝統がある街だけに町内会活動も盛んでしたが、マンションの増加により住民と地域のつながりが希薄になり、連帯力の低下が懸念されていました。
 そこで、昨年(2008年)4月、マンション住民が地域の担い手となることを促進する「集合住宅コミュニティ条例」を制定。集会所等の整備や活動用品購入への補助のほか、「安心コミュニティ集合住宅」を認証する制度も設け、今年(2009年)6月に第1号のマンションが認証されました。条例制定をきっかけに町会連合会も市役所内に相談窓口を開き、週3日コミュニティアドバイザーが応対しています。由緒ある街の新・旧住民の連携強化の試みに注目したいと思います。

 

マンション通信ちよだmini第1号(2010.4月発行)掲載
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千代田区マンション理事長連絡会
マンション通信ちよだmini(現マンションサポートちよだmini)はマンション理事長連絡会の会員に送付している情報紙です。マンション理事長連絡会に入会いただきますと、最新号をお送りいたします。