人口減少時代でも加速化する一極集中《マンション管理 最近の動向vol.5》
人口減少時代でも加速化する一極集中
●東京都の人口が1300万人を突破
東京都は、推計人口が1301万279人となり、1300万人を超えたと発表しました(今年(2010年)4月1日時点)。内訳は男性647万人、女性654万人。地区別では区部882万人、市部410万人。郡部と島部が9万人です。 近年、東京都の人口は加速度的に増加。 1967年に100万人を超えてから、1200万人を超えた2000年まで33年かかりましたが、1200万人から1300万人まで僅か10年で100万人増加しました。
一方、総務省が発表した日本の総人口は1億2751万人で前年に比べ18万3千人減少しました(昨年(2009年)10月1日時点)。日本の総人口は2005年に戦後初めて前年を下回った後、06~07年はほぼ横ばいでしたが、08年、09年と2年続けて減少。総務省は本格的な人口減少社会が始まったと分析しています。
ちなみに今年(2010年)4月1日の千代田区の人口は47, 483人で、昨年(2009年)4月から1,211人の増加。 2005年からの5年間で4,273人増加しています。人口減少が全国各地で大きな問題となる中、東京都心部などへの一極集中が加速していることがわかります。
23棟の団地が7棟の高層マンションに
●多摩ニュータウンの団地管理組合が建替えを決議
(2010年)3月28日、諏訪2丁目住宅団地管理組合の臨時総会で、建替え決議が可決されました。全国でも最大規模の一括建替え事業で、640戸の団地(5階建て23棟)を、約1250戸の高層マンション(11階と14階建て計7棟)に建て替えます。
このマンションは、多摩ニュータウンでも最も初期の団地で1971年に入居が始まっています。立地条件は小田急線・京王多摩線の永山駅から徒歩7~8分、約6.4haという恵まれた場所ですが、エレベーターが無く建物・設備の老朽化に加えて、住民の平均年齢が60歳を超えるなど高齢化も進んでおり、約20年前から建替えの検討がされてきました。 このマンションの場合は敷地に余裕があるため、建替えにより総戸数が約2倍に増えます。事業協力者として参加する大手デベロッパーが増加した住戸を分譲し、建替え費用をまかなうことができるため、区分所有者は新たな負担をしないでも従来と同じ広さの面積を取得できます。
新しいマンションが竣工するのは2013年冬の予定。車椅子やベビーカーに配慮したバリアフリー化がされ、コミュニティ形成を支援する共用施設やサービスも備えられているそうです。
マンションサポートちよだmini第5号(2010.11月発行)掲載
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千代田区マンション理事長連絡会
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