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マンション管理 最近の動向
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増える1棟リノベーションマンション 千代田区内では築53年のビルの転換例も《マンション管理 最近の動向vol.74》

マンション管理士 飯田太郎 氏

増える1棟リノベーションマンション 
千代田区内では築53年のビルの転換例も

  社宅や賃貸マンションとして利用されていた建物を1棟まるごと買い取り、専有部および共用部の更新・改修を行ったうえで販売する1棟リノベーションマンションが増えています。(株)不動産経済研究所の調査によると、2005~16 年7月に改修された1棟リノベーションマンションは全国で143 物件・5,860戸。06年には5 物件・381戸でしたが、15年には27 物件・1,512戸にまで増えました。
都道府県別では東京都が63物件、神奈川県34物件、千葉県18物件、埼玉県10物件で首都圏が全体の87.4%を占めています。同研究所の調査では千代田区で1棟リノベーションマンションが販売されたかどうかは不明ですが、築53年オフィスビルをリノベーションし、シェアアパートメント(シェア型賃貸住宅)とシェアオフィスとシェアスペースの3つの機能をもつ施設とした例があります。事業主は「都心のオフィス街を働く場所から暮らす場所」に転換したと話しています。

全国の中古マンション価格、3年で3割上昇
国土交通省の不動産価格指数

  経済のグローバル化が進むなかで、各国の不動産価格の動向を適時・的確に把握することの必要性が高くなっています。このため国土交通省は、IMF(国際通貨基金)等の国際機関が作成した国際指針に基づき、2012年8月、住宅用不動産の価格動向を指数化した「不動産価格指数(住宅)」を運用しています。
9月28日に発表された平成28年第2・四半期(6月)の不動産価格指数(2010年平均=100)によると中古マンションは前年同月比8.6ポイント上昇の130.1でした。この指数が130を超えるのは初めてで、約3年で3割上昇したことになります。
全国の中古マンション価格は2013年初めまでは横ばいが続きましたが、その後上昇に転じました。人口減の影響などにより戸建て住宅の価格はほとんど上がっていませんが、マンションは人口が増加している千代田区等の大都市圏の市場での活発な動きが全国の価格指数を牽引している状態です。

マンションサポートちよだmini第70号(2016.10月発行)掲載
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